自閉症について知ってみよう
こんにちは、ちいさな会社のメンタル面を丁寧にサポートすることが大好きな、ソルラシックのよしだです。
このところ、予定外の忙しさでブログの更新がストップしておりました。
なるべく毎月2つくらいはアップしたいのですが、、、目標達成に悩む方の気持ち、痛いほど分かる状態です(笑)
さて、今回は「自閉症」について触れてみたいと思います。
もくじ
自閉症ってなに?
御社のなかに、または身近に、自閉症や発達障害という名前のつく障害をお持ちの方はいらっしゃいますか?
私の個人的な印象としては、どんどん増えていっている感じがします。
社内で、こんな会話が聞こえてくることはありませんか?
「Aさん、ちょっと空気が読めなさ過ぎじゃない?」
「Bさん、いつもメモ取ったのすら忘れてる」
「Cさん、なくしものが多くて心配」
「Dさん、言われていることがちゃんと理解できていないような気がするんだけど」
「Eさん、またコミュニケーションがかみ合ってない…」
「Fさん、またよく分からない点にこだわってるけど、理解できない。。。なんで??」
「Gさん、どうして遅刻ばかりなんだろう」
なんて、挙げたらきりがないのですが。
弊社へご相談となるケースとしては、こういう会話が重なって、仕事がうまく進まなくなり、休みがちになったり『うつ』っぽくなって相談につながることや、ご本人は気がついていないのだけれど、周りの方がフォローに疲れてしまって相談につながることがあります。
4月2日は国連が定めた「世界自閉症啓発デー」でした。
日本でも4月8日までを「発達障害啓発週間」として、様々な啓発活動が行われたようです。
http://www.worldautismawarenessday.jp/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=13
自閉症って聞いたことがあるけど、そう言えばなに?と思われた方、ぜひこれをきっかけに少しずつ知っていただけたら嬉しいです。
- 自閉症って? ●見かけたときの対応
http://www.worldautismawarenessday.jp/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=167
最近は、多くの人に発達障害の傾向や片鱗が見られるということが広まり始め、目に見えない障害でありながら、理解が広まりつつあるのではと感じます。
自閉症スペクトラムと言う言葉のとおり、スペクトラム=分布範囲という意味なので、典型的な障害をお持ちの方もいれば、なんとなく自分にもそういうところがあるけど特に生活に大きな支障は出ていない、という方もかなり多くいるのではないでしょうか。
自閉症スペクトラム:職場で起こり得る事例
一方で、同じ障害名を持ちながら、日常の中であらわれる障害のあり方が様々な形をとるために、やはり職場では「理解したいけど、しにくい」「よく分からない」という声も聴きます。「本やネットで調べたりチェックリストを見たところ、すごくあてはまるところもあれば正反対のところもあるので、どう考えたらいいか分からないです」なんていうお声も聴きます。
また、職場で問題が起きているケースだと「このまま働いてもらうには問題が多い。本人に障害があるなら配慮して関わりたいのでそれを聴きたいけど、聴いてもいいのだろうか?差別と言われたりしたらどうしよう。」という心配や、逆に障害の可能性に気づいていただけずにただひたすら注意を受け続けてしまう、ということも起きているのではと思います。
典型的な症状がある方ほど、早めに自覚したり周囲に気づいてもらいやすいのですが、症状が軽いほどスペクトラムで言うとグレーゾーンの薄い方になるため、気づいてもらいにくいのです。そのため、軽い人ほど年齢が上がってから判明することも多いようです。
これまで「普通」だと思っていたのに、急に「障害者」と言われ、ショックを受ける方が多い反面、「ずっとなにかおかしいと思っていたけど、これだったんだと分かってほっとした」という方もいます。自分の努力不足ではないのだと分かって、肩の荷が下りる感じでしょうか。
もし、御社で気になる方がいたら、その方のためにも周りの方のためにも、放置せずにアクションを起こしていきましょう。
自閉症スペクトラム:職場でどんな対応が望ましいのか
まずは、状況を見て気になる方がいたら、気になる点をそのまま伝えてみることをお勧めします。例えば、先ほどの例で言うとこんな感じですね。
「Aさん、さっきの発言はどんな意図でされてましたか?見ていたら、周りの方が驚いていたように感じたのでちょっと気になったのですが、Aさんはどう感じましたか?」
「Bさん、いつもちゃんとメモを取られてますね。ただ、それがあまり活かされてないときもあるようで、心配です。誰しもそんなことはあると思いますので、それで困ってることがあれば、なにか一緒に対応を考えてみませんか?」
アクションを起こすときに大切なのは、一方的に障害があると決めつけないこと。
相手もひとりの大人なので、対等な存在であり尊敬すべき存在であることを肝に銘じることです。
とくに自閉症の方は相手の気持ちを汲み取ることが苦手なことが多いので、分かりやすくきちんと相手を尊重していることが分かるような働きかけに注意しましょう。
※これ、本来は誰に対しても必要なことですね。
聞けば聞くほど、「やっぱり障害があるんじゃないかな?」「一度、ちゃんと検査をしていただいた方がいいのではないか」と思うこともあります。そんな時にも、急に受診命令を出すのは止めましょう。
※症状がかなりひどく、会社を休みがちだったり、周りとのトラブルが頻発していたり、障害の有無に関わらず普通に受診を勧めるような状態の場合は、「普通に」勧めてもいいと思います。あくまでもケースによるので、分からないときはご相談ください。
カギは職場でのユニバーサルコミュニケーション
発達障害の方と関わらせていただいて思うのは、不得意な分野については成長がゆっくりですが、ちゃんと成長はされていくということです。
そして、丁寧に関わるほど、早く成長されることが多いように感じます。
スピードや商品に目がいきがちな世の中ですが、もう一度ひとに目を向け、大切にすることを気づかせてくれる存在でもあるなぁと思ったりすることもあります。
また、発達障害の方は特性が様々な表れ方をしますが、その特性を活かす方法を考えることが、周囲にとってもお互いにとってもメリットをたくさん享受できます。
その方が働きやすい、関係をとりやすい状況と言うのは、よく考えると誰にとっても働きやすい条件だったりするのです。
そのため、発達障害の方が分かりやすい説明、その方を尊重したコミュニケーション、やりやすい手順など、ユニバーサルコミュニケーションが促進されると職場全体もユニバーサルコミュニケーションが標準となっていき、誰もがリラックスして伸び伸びと働ける職場になっていきます。
これをきっかけに、ぜひ少しでも興味を持っていただけると嬉しいです。
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