ワールドカップサッカーのバックヤードに学ぶチームの在り方
もくじ
選手にかける言葉が全てを物語っていた
こんにちは。スタッフの奥村です。
カタールで行われているワールドカップサッカー、皆さんはご覧になっていますか?
日本代表は一次リーグの第3戦でスペインに勝利して決勝トーナメント進出となりましたね!
一日本国民としては、本当に嬉しく、また誇らしく思います。
リアルタイムで試合が観られなかったので、各局のTV番組で放送されている解説付きのダイジェストを観ながら熱い思いになっています。
そして、ある局で映し出された日本代表のバックヤード。
どの試合の時なのか?または、試合ではなく練習の時なのか?
いつの映像かという情報は見逃してしまったのですが、森保監督が選手全員を集めて、ホワイトボードを指しながら言葉を発しているところを映していました。
森保監督が『実際にみんなは勝っている!』『すごいぞ!』『自分たちには必ずできる!』という類の、プラスとなる言葉ばかり選手にかけている場面でした。
こういう言葉を投げかけられた選手は、
自信が生まれるし、不安が無くなるし、モチベーションが高くなるのだろうと思えます。
選手をのびのびとプレーさせようとする、監督の素晴らしい言葉選びに感動しました。
これらの言葉が出るということは、選手に対する思いや監督としてどう導くかという姿勢が根底にあると思われ、それもまた尊敬の念が湧いてきました。
一方、プラス思考の言葉で後押しされた選手はと言うと、もう結果が出ているのでお分かりだと思いますが、スペインと堂々と戦い、そして勝ちました。
試合が終わった後のバックヤードも、また本当に素晴らしかったです。
何が素晴らしかったかと言うと、選手一人一人がインタビューをされていたシーンです。
実際に後半でゴールを決めた選手もいれば、前半だけ出て後半は交代となった選手もいる、そしてベンチにずっと居た選手もいる中、どの選手も『チーム一丸となって勝利した』と言うのです。
『俺がゴールを決めたからな!』なんて自慢するようなことは一切ないのです。
それどころか、ゴールを決めた選手は『前半、(1点取られた苦しい状況を)皆で耐えて守り抜いてくれたので・・・』など、前半の選手にリスペクトをおくる言葉もありました。
『1点とられたのは、誰の責任か?』なんていう追究は彼らにとっては愚問なのです。
監督と選手の皆が同じ目標に向かい、お互いにリスペクトの気持ちを通わせ合う。
一人一人が努力をし『個』の力を鍛え、『個』がそれぞれの役割をしっかり果たしながらも、決してワンマンなプレーではなく、チームにつなぐプレーをしながら『チーム』の力が結果を出す。
際立つ『個』の力だけでは勝利にたどり着けないからこそ、皆で繋ぎ合いながらチーム全体のパワーを活かして成果を出すのですね。
なんだか、サッカーの日本代表選手を『アベンジャーズ』と重ねて見てしまうのは私だけでしょうか?^^
管理職がマネしたい森保監督の目標達成のしかた
この戦い方、つまり『目標達成のしかた』は、是非とも私たちのようなビジネスパーソンもマネしていきたいものです。
サッカー日本代表チームのように、誰から見ても『良い雰囲気』で、指導者(監督)もプレイヤーもリスペクトしあって一丸となっているチームは、ハラスメントとは無縁だと思います。
そして、相手にとってモチベーションにつながる言葉をかけ合い、個が苦しい時にそのポジションをカバーする仲間がいるチームは、メンタル不調となる可能性も非常に低いと思います。
企業の経営者・役員・管理職・リーダーなど、チームを引っ張っていく役割を持つ方々は、
チームメンバーに嫌味な言葉や蔑む言葉を使わずに鼓舞しているでしょうか?
そしてもちろん必要な指導はするべきですが、いつも相手がどう受け取るかを意識して投げかけているでしょうか?
いま一度、普段なにげなく発しているチームへの言葉、彼らに対するご自身の姿勢を振り返って欲しいと思います。
また、自分のチームの皆に、一日のうちにどれだけ声をかけ、どれだけ目をかけているでしょうか?
サッカー日本代表の監督と選手は、練習の時から濃いコミュニケーションを通わせてきていました。
コミュニケーションが無いチームは、お互いのことを良く理解できずに意思疎通がうまく行かなくなるので、阿吽の呼吸でプレーなんてできません。そして、指導や指示の言葉の真意をチームメンバーがきちんと汲み取ることもできない・・・なんてことも起こり得ます。
きちんと汲み取らずに行動したことに対して、『この前、言ったじゃないか!』とイラ立つ指導者を見ることも、ハラスメントが起こりやすい会社でよく見かける風景です。
イラ立つのもしょうがないですよね。普段からコミュニケーションが無い、または一方的なのですから。
そういう場合は、イラっとする前に日ごろのコミュニケーションの在り方を見直すとよいでしょう。
チームの力を活かす秘訣
そして、森安ジャパンに見るように、同じ目標に向かってチーム力を発揮していくための組織がチームです。皆でどこに向かっているのかをチームに伝え示しているでしょうか?メンバーが具体的に同じことを思い描けているか、確認しているでしょうか?
個の力だけでは決まった時期までに目標を達成できません。
チームが盛り上がり、育ち、力を発揮させるために尽力するのが指導者の役割ですから、それは結構な重責ですよね。
ハラスメントやメンタル不調を出す暇などないものです。
つまり、ハラスメントがあるチーム、メンタル不調者が出てしまうチームというのは、チームの采配を握っている指導者のやり方がどこか間違っていることを指すサインである可能性が高いと思います。
パス回しは強すぎると受け取れない、弱すぎたら相手に届かず、ちょうど良いパス回しがチーム作りの面でも欠かせません。
チームメンバーに「ブラボー!」と声かけができますか?
そして、チームは気持ちよく、お互いにリスペクトの念を持って『ブラボー!』と言い合える仲になっているかどうか?もチーム作りに大事だと感じています。
この声のかけあいができるかどうか?が、うまく行っているチームとそうじゃないチームの指標だなと、サッカー日本代表チームのバックヤードから学ばせてもらいました。
明日からさっそく、指導者の皆さんは自分のチーム内で試しに言ってみたらいかがでしょうか?『みんなブラボー!』と。
もし言えない雰囲気があったり、言いにくいな・・となった場合は、あなたのチームはあなたのコミュニケーションの取り方と采配で良くしていく伸びしろがまだまだあるということかもしれません。
ハラスメントやメンタル不調が起きていないか?のチェックと、『ブラボー!』の言葉がけができるかどうかを指標に、是非、成果を出せるチームづくりをがんばっていきましょう。