ハラスメント対策のメリット
もくじ
中小企業にも義務化!ハラスメント防止法・・・何をすればいい?
2022年の4月1日から、ハラスメント防止法が義務化され、中小企業も対策が必須となりました。
ご存じでしたか?
「ええっっっ💦も、もちろん知ってたよぉぉぉ」
と言いつつ、慌てて検索している企業さま、人事の皆さま、大丈夫ですよ。
まだ間に合います!
中小企業にも義務付けられたハラスメント防止法に則して、中小企業の皆さまがやるべき対策は、そんなに難しくないのでご安心を。
そしてハラスメント対策を導入した後も、
ハラスメントが「起きなければ」
そして
ハラスメントを「起こさなければ」
その後もハラスメントに関して企業がするべき内容は、たいして難しいことはありません。
定期的なハラスメント予防策だけ前向きに実施し、よい風土を着々とつくりあげることにまい進していきましょう。
なんでもそうですが、良い状態の時にその理由をきちんと把握して強みとして意識的に磨いていくことが大切です。
なぜうちの会社はハラスメントが起きないのか、しっかりと考えてみてください。
そしてハラスメントが起きない状態を継続していくには、どんなことをしていくとよいのか、考えて実行していかれるとよいと思います。
ハラスメントが起きたことがないなら、ハラスメント対策は不要なのか
さて、ハラスメント対策が義務化されたからと言って、中小企業はハラスメント対策に時間もお金もかけられないよ、、、という本音をお持ちの経営者の皆さん、または社長からそう言われているハラスメント対策の担当者の方、一度立ち止まって考えてみてください。
御社にとって、ハラスメント対策をする意味、そして時間とお金をかけてでも本当にハラスメント対策をやった方がいいものなのかどうか。
それを考える際に、こんなことを想像してみてください。
✅ハラスメント対策をしなかった場合、どんなことが起こり得るのか。
✅ハラスメントが起きてしまった時、会社と社員にどんな重責がのしかかってくるのか。
ハラスメントなんて起きたことがない!という会社にとっては、いくら国がハラスメント対策を義務化したからと言って、めんどくさい取り組みが1つ増えることになるので、やる気が出ないのはよく分かります。
ですが、今、あなたの会社でハラスメントが起きていないからと言って、ずっと起きないとも限りません。
自社の中でハラスメントが起きていなかったとしても、自社を取り巻く環境下にいる方々から(つまり自社以外から)のハラスメントを受け「ハラスメント被害者」になるケースもあることをご存じですか?
もし、あなたの会社の社員がハラスメント被害者になった時、どんな対処をしたら良いのか。
そして、大切な社員をどうやって護れば良いのか。
そういった様々な環境で起こり得るハラスメントに対しても、社員全員が予備知識を持っていれば、起きているハラスメントに冷静に対処できたり、ハラスメントを我慢したり、ハラスメントに苦しんだりすることも避けられます。
ハラスメントが起きた時の対処だけでなく、ハラスメントの「予防策」も大切なのです。
先ほどの繰り返しにもなりますが、落ち着いているうちにぜひハラスメント予防を徹底していきましょう。
ハラスメントをなくすことなんてできっこない?
では、ハラスメントなんて片目をつぶっていれば見えないよ、そんなもの本当になくすことなんかできないよ、という会社さま、、、その結果はいずれご自身たちで確認されることになるのではと思います。
なぜなら、ハラスメントが起きているのにその抑止も対策も打てていない場合、または、内々で起きているハラスメントに気づいていな場合、いい人材はその会社に根付かないからです。
もしあなたの会社が、採用をしようとしても良い人材がなかなか来ない、社員がすぐに辞めてしまう、そんなことが続く場合は、ハラスメントの観点から会社を見直してみてもいいのではないでしょうか。
良い会社、良い人間関係ができていれば、基本的に人材は定着しますし、支えあって成長していきます。
それができていないとすれば、人間関係に何かあると考えてみるのは妥当ですよね。
人材不足の世の中で、人材獲得に時間的・金銭的コストをかけるより、今いる人材を活かし、彼らが戦力となってのびのびとパフォーマンスができることの方が、限られた人的資源を活用しながら会社の経営力が強化されていくのではないでしょうか。
人材が定着し、生産性が向上すれば、会社がより発展していくのです。
ハラスメントのない環境づくりが、企業の盤石な基盤をつくり、会社とそこで働く社員がともに飛躍していくことにも非常に有効なことなのです。
ハラスメントをなくすことなんて、できっこない!と諦めてしまわず、ぜひ捉え方をちょっと変えてみてください。ハラスメントを減らすこと、ハラスメントを極力防ぐことはできるはずなのですから。
そこからまずは始めてみることを強くお勧めします。
コスト面でもメリットのあるハラスメント対策
先ほど述べたように、ハラスメントに起因して人間関係が健全ではないことで社員が退職してしまう場合、失われているコストを考えてみると、より納得されるのではないでしょうか。
人のことをお金で換算するのは決していい気持ではありませんが…
✅採用にかかるコスト
✅育成にかかるコスト
✅トラブルや人間関係の悪化で前向きに働けない職場で低いパフォーマンスから出ている機会損失
更に
✅ハラスメント被害からメンタル不調者が出て休職や退職になった場合の損失
など、いったいいくらになるでしょうか。
簡単に数百万円に上ります。
経営者だったら、考えたくもないですよね。
そうなると、ハラスメント対策にかけるコストは安いとも言えるのではないでしょうか。
むしろ、コストのことは二の次で、まずはハラスメント対策をおこなうことが会社にとって必須の経営戦略であることは明らかです。
どうすれば生産性アップにつながるハラスメント対策ができるのか
ただ、やはり損失を防ぐだけのハラスメント対策よりも、前向きで生産性アップにつながるようなハラスメント対策を経営者の方には考えていただきたいのです。
なにが違うのか、ちょっとだけお話しにおつきあいください。
ハラスメントが起きた際に、単純にフローに沿って機械的に対応。これもひとつ。
ただ、ハラスメントは奥が深いものです。
わたしはよく、ハラスメントの被害者や加害者、または起こったハラスメントに間接的に関係している方々にヒアリングをしていくのですが、その方々からのお話を聴けば、いろいろな問題が絡まってハラスメントが起きていることもしばしばあるのです。
起こったハラスメントへの対応は、基準などは変えないできっぱりと対応するという原則は大切です。
一方で、だからといって冷たい態度や血の通わないコミュニケーションをとる必要もないのです。それこそパワハラみたいになってしまいます。
相手も自分もあくまでも人間なので、あまりにきっぱりした対応になってしまうと、建設的なコミュニケーションが取れなくなります。
仕事としてきちっとするところは持ちつつも、態度はあくまでも柔らかく穏やかに接することが大切なのです。
わたしがハラスメント対応をさせていただいた経験上、ハラスメントが起きた原因を紐解くと、ハラスメントをしたくてしたわけじゃないケースがほとんどです。
ハラスメントが起きてしまった時には、単純にハラスメント対策のフローに沿って杓子定規に対応・対処し、ケースクローズをしてしまうのは得策ではありません。
ハラスメントの被害者・加害者・関係者の話を掘り下げて聴いていくことで、今まで見えていなかった会社の問題点が明らかになり、ハラスメントの根本解決のために何を着手すればいいのかが分かるようになるのです。
ハラスメントを表面的に解決するのではなく、根本からハラスメントを解決することができていけば安全・安心な職場となり、生産性アップにつながるのです。
たとえハラスメントが起きてしまったとしても、同じ人間同士だからこその思いやりやリスペクトは忘れずにハラスメントへの対応をしていくことが大切ということです。
ハラスメント対策に着手しようとしている中小企業の皆様に、すこしでもご参考となれば幸いです。
もしハラスメント対策に関するお悩みや、自社に合ったハラスメント対策を考えるために相談したいことなどありましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。
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