メンタル不調者との面談~人事担当者としての立場と心の整理~

こんにちは、ちいさな会社のメンタル面を丁寧にサポートすることが大好きな、ソルラシックのよしだです。

 

今回はメンタル不調社員と面談をするときに、人事としてはどんな立ち位置で話せばいいのかという悩みについて、考えていることを伝えてみたいと思います。

 

メンタル不調社員と面談する人事担当者の悩み

人事として面談をする場合、その面談の持つ意味や相手との人間関係によっても皆さんの態度や姿勢は大きく違っていると思います。指導の色が強いときは気合が入っていたり、社員さんから依頼されて話しを聴く時は心配な気持ちが強かったり、以前から知っている人であれば普通以上に気になったり。そして、そんな自分に対してこれでいいのかと疑問を持ったり悩んだりされる方もいるようです。

✅みんなに対して平等な対応ってどうしたらいいんだろう
✅自分が面談中に感じる個人的な思いはどうしたらいいんだろう
そんな悩みに対してヒントが欲しい方は、ぜひお読みください。

コロナ禍で直接会って話す面談は減っているかもしれませんが、これはオンライン面談や電話でも使えるところがありますので、少しでもお役に立てばうれしいです。

 

メンタル不調社員と面談している人事担当者のこころの内のとらえ方

さて、まず最初に伝えたいのは、面談中にいろんな感情が湧いてくることや、相手によって自分の対応が変わることは決して悪いことではないということです。安心してください。むしろ人として健全な反応です。

この「人として」というところと「人事として」の違いやギャップが、皆さんを苦しめることがあるのはとてもよく分かります。嫌ですよね。そこを乗り越えるために、まず大前提として、皆さんは「人」なので、ここは「これでいいのだ」と受け容れてしまいましょう。
そんな急に自分の考えを変えることはできないかもしれませんが、悩むたびに「いやいや、これでいいんだった。大丈夫だよ、間違ってないよ。」と自分に言ってあげましょう。徐々に変わっていきます。

「自分は人間なんだから、こういう感情が湧くのは当たり前なんだ」と何度も言い聞かせていると、自然と「こういう思いを持つことは悪くない」と思えるようになってきます。すると苦しさが減っていきます。

自分で自分を否定するって、とても苦しいことなのです。まずはそれを止めて、受け容れてみることが、とても大切です。状況は変わらないのに、その受けとめ方次第で気持ちは大きく変えることができます。

(ちなみに、相手への同情や心配など寄り添う気持ちだけでなく、腹立たしさや呆れなどを感じることもあると思います。そういう感情も、やっぱり認めて受け容れてあげて大丈夫です。こっちがすごく心配してるのに、毎度同じ失敗を繰り返す人などの相談を受けていると、正直言ってムカッとしてしまうことがあるのは、当たり前です。仕事は仕事であって、聖人君子を目指す修行の場ではないと思いますので、ぜひあまり自分を追い詰めず、自然体でいさせてあげましょう。)

 

メンタル不調の社員と面談していても、一向に状況が変わらない時
【その1】まずは人事担当者自身の状態を自覚する

さて、次に変わらない状況に対してはどうすればいいのかを、具体的な方法を考えていきましょう。

人としては同情する(気持ちを寄せる、理解できる)、でも人事としてこれは見過ごせない(言うべきことがある、指導すべきことがある)、そんなアンビバレントな時は、一度落ち着いてから丁寧に対応していきます。

ここで最初にやるのは、「今自分はアンビバレントな状態で困っている、悩んでいるな」と自分の状態をはっきり自覚することです。自覚する前は嫌だなと思っていても、こうして認めることで肚が据わるというか、ちゃんと対応しようというマインドが生まれてきます。不思議ですね。嫌々やるとうまくいかないことが多いのですが、やると決めて動くとうまくいくことが多いものなので、これ、とても大切だし役に立ちます。

それから、自分がどうしたいと思っているのか、はっきりさせてみましょう。

 

メンタル不調の社員と面談していても、一向に状況が変わらない時
【その2】 次に人事担当者である自分自身がどうしたいと思っているか?を自覚する

例えば同情している自分がいるとしたら、どうしたいですか?
相手に気持ちを伝えたいですか?
できることを一緒に考えたいと思っていますか?
それとも自分のなかでその感情を持っているだけで十分だと考えていますか?

どんなことを自分が考えているでしょうか?

はっきりさせたら、それを書き出してみます。

できればシンプルに箇条書きにしておきましょう。

また、人事としてやるべきことをしなければという部分については、どうしたいですか?
やはり会社のルールや自分の立場で決められている通りにやりたいですか?
それとも少しルールを変える必要があるとか、なにか特別な対応の必要性などを考えていますか?

これもはっきりさせたら、それを書き出してみます。

できればシンプルに箇条書きにしておきましょう。

自分がどうしたいかが分かっていないとなかなか行動の指針が決められず、余計にストレスが増えていきます。できるかどうかは脇に置いて、まずここから整理することがとても大切です。

どうしたいかが見えてきましたか?

そしたら、今度は具体的な方法を考えてみます。

 

メンタル不調の社員と面談していても、一向に状況が変わらない時
【その3】 最後に具体的な方法を考えてみる

例えば、自分の感情も相手に伝えたいなと思った場合は、どんな方法が考えられそうですか?

面談のなかで「個人的には、どうにかしていい方へお手伝いしたいと思っています」「本当はお手伝いできればと思ってるのだけど、仕事としてはそれができなくて辛いし、申し訳ないと思っています」と伝えるとか、
口にはしたくないけど表情などで精いっぱい気持ちを表してみようとか。
または面談以外のところでランチに誘ってみようとか。

方法はたくさんあると思います。いい方法が思いつかない場合は、誰かに相談するとアイディアが出てくるかもしれません。

人事としてやるべきことをしなければという部分については、どんな方法が考えられそうでしょうか?

メンタル不調の方を相手に、これ以上休職期間は延ばせないと伝えなければいけないときや、遅刻が多いことを指摘しなければいけないときなど、悩むときは多いと思いますが、どうでしょう?

「はっきりと伝えないと変に希望を与えてしまったり、勘違いさせてしまうのも申し訳ないので、ここはお互いに辛いですが事実をお伝えさせてくださいね」などと伝えてみるか、
やはり相手を思いやってもう一度社内でどうにかできる方法を探してみるか
など、これもまたいろんな方法が出てくると思います。

自分で考えたことに対してその通り動く場合と、そうでない場合では、同じことをしていてもストレスが大きく違ってきます。結果的に自分の考えが通るとは限りませんが、自分でやっているという感覚と、誰か(上司や組織など)に動かされていると思いながら行う感覚を比べると、たとえ結果がうまくいかなかったとしても前者の方が納得できるからですね。

少し話がそれるかもしれませんが、上司や組織に動かされるという選択をしているのも実は自分ということになります。この場合もまた明確に「自分は今回はこうするぞ。あまり気持ちの良い選択ではないけれど。」と意識しておくと、覚悟を決めやすく結果を受けとめやすくもなります。

 

まとめ

ということで、自分の中にあるギャップを認め、個人と人事の立場それぞれにおいてどうしたいかを明確にすると、最終的に自分がどうしたいかが見えてくるということ、そして自分の意志でどうするかを選ぶことができると、最初に感じていたストレスの軽減につながっていくということがなんとなくお分かりいただけますでしょうか。

たとえば個人的な思いはちゃんと伝える、それとは別に仕事としてはすべきことをさせてもらう、などができてくると、少しは自分の中がすっきりしてくるのではないかと思います。

立場は2つあってもひとりの人間なので、どちらかだけに割り切ると言うのはとても難しく、また非人間的になってしまって辛いので、こんな風に自分を整理してみてはどうでしょうかというご提案でした。

 

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